こんばんは、neoです!
今回の記事では、ロード・オブ・ザ・リングをあまり知らない人でもなんとなく存在を知っているのでは?と言うくらい、強烈なキャラクターであるゴラム/スメアゴルについてです!
基本情報
- フルネーム…スメアゴル
- 種族…元々はホビットの一支族であるストゥア族
- 家族…従兄弟にデアゴルがいた(殺した)
- 攻撃…噛みつく
- 出演…ロード・オブ・ザ・リング全編(しっかり出てくるのは二つの塔から)、ホビット思いがけない冒険
- 備考…二重人格
名シーン
二つの塔
死者の沼地に落ちたフロドを救う
ずっと味方なのか何なのかわからない怪しい奴…って感じだったのですが、このシーンで初めて「あれ?悪い奴じゃないのかも?」ってなります。
死者の沼地で死者に見入ってしまい水の中に吸い寄せられるように落ちたフロドを、自ら助ける行動をしたのです。
強制されて何かをするのではなく自らってところがポイント。
ゴラムが助けてくれなかったらなかなかやばかったですよね。サムは何してたんだろ?(笑)
あととりあえず死者の目が開くとこ怖すぎ。
ウサギを獲って喜ぶ
道中で狩りをしたのか、ウサギを2羽獲ってきてはしゃぎながらフロドに報告。
思いっきりウサギをバキッと折るので行動としてはドン引きなんですが、喜んでいる姿がめちゃくちゃ無邪気で可愛くすら見えます。
フロドも困惑しながらも、嬉しそうなスメアゴルにつられて笑顔になるのが良いですねぇ。
そしてそれを見ていたサムがシチューに入れることを決定。
サムはシチューの中に入れるジャガイモについて語り、スメアゴルは生の魚が1番だと主張してあんまり成り立っていない会話も好きです。
せっかく美味しそうなシチューだったから食べるシーンまで見たかったけど、オリファントの登場でシチューは出番なしでした。残念。
2つの人格の葛藤
ゴラムとスメアゴル。
元々はスメアゴルという1人の人の中に、ゴラムという人格が入ってきたという複雑な設定なんですが、これわりと現実でも起こる現象みたいですね。
あまりにもつらいことが起こったり寂しかったり、心が壊れそうになってしまったら壊れるのを回避するために自分で自分を励ますキャラクターを作り上げてしまうっていう。
防衛本能の一種ですね。
少し前にTVで放送された世にも奇妙な物語の「イマジナリーフレンド」と似てる。
あとは宮部みゆきのドリームバスターって本がすごい好きなんですがその中のキャラクターでもいます。ドリームバスターいつ続きが出るのやら。。
もっと簡単にすると、自分の中の天使と悪魔みたいな感じですね。
ゴラムとスメアゴルの場合は2つの人格が共存しているものの、ゴラムの方が基本的に強い立場にいます。
励ます側と励まされる側で、いつの間にか差が生まれたんでしょうね。
自分で自分を励ましながら、ずっと誰にも関わらず暮らしてきたけど、フロドがスメアゴルという名前を思い出させてくれました。
縄をほどいてくれたり、優しい言葉をかけてくれるフロドにスメアゴルは少しずつ心を開いて懐いていた。
それなのに。
ファラミアの裏切りでずっと隠れていたゴラムの人格が目を覚ましてしまいます。
「あいつは噓つきだ、わしらを騙した」と訴えるゴラム。スメアゴルは悲しくて泣きます。
「そんなことない、旦那様(フロド)は味方だ、自分の面倒を見てくれる人なんだ」
…そう言い聞かせようとしても長年積もった人間不信な部分とゴラムが強すぎて、結局負けちゃう。
私は結構スメアゴルに同情しながら頑張れ!ゴラムに負けるな!って応援してたのでショックだし悔しかったです。
信頼を築くのは時間がかかっても裏切りは一瞬なんだという残酷な現実ですね。
王の帰還
まだゴラムになる前の話
王の帰還の冒頭。
今まで見たことない二人がいきなり出てくるんで頭の中は「?」でいっぱいでしたが、まぁなんとも気味の悪いそして後味の悪いシーンですよね。
従兄弟同士でのんびり釣りをしているっていう爽やかな休日が、指輪のせいであんなことに。
二人とも指輪がほしいとなっていたことには変わりないですが、スメアゴルは強烈に虜になっていた。
元々誘惑に弱い心に何か闇を抱えているタイプだったんですかね…。
いろんな争いで次から次へと人が殺されていくので殺人シーンはたくさんある映画ですが、この首絞めによる殺しはやけに生々しくて気持ち悪くて強烈な印象を残します。
シェロブの巣での歌
これは単純に歌が好きなだけです(笑)特に吹き替え版の方。
ワードチョイスが絶妙で可愛らしいのに恐ろしい。
この歌詞考えた人天才だなって思います。
ていうか「愛しいしと」といいゴラム関係の和訳素晴らしすぎる。
最期の瞬間まで…
滅びの山でフロドの指ごと嚙みちぎってようやく指輪を手に入れる。
心底嬉しそうですよね。これ以上ないほど満足げな顔。
でも喜んだのもつかの間、マグマの中に落ちていきます。
そして自分自身が溶けてしまっても指輪をどうにか掲げるところは執念を感じました。
指輪に生かされて指輪と共に絶命する、彼らしい終わりでしたね。
ゴラム/スメアゴルという生き物
大きな丸い瞳とガリガリもいいとこな瘦せっぽちな身体、申し訳程度の髪と腰に巻かれた布…。
見た目のインパクトが半端ないです。
そして性格は前述した通り、お互いの存在を知りながら共存しているという複雑な二重人格の持ち主。
経緯を知らないまま見ていると不気味でしかありませんが、気づいたら感情移入してしまう不思議な存在でした。
指輪を誰よりも愛し取りつかれたように指輪だけを追い求めて悲しい運命を辿りましたが、ちょっとコミカルだったり愛嬌のあるキャラクターなので好きって人も多いんじゃないかなと思います。
演じているのはアンディ・サーキス
アンディ・サーキスあってのゴラム/スメアゴルですね、本当に。
動きも声も何もかも彼じゃなきゃダメだったと思わせるほどの名演技。
全身もじもじくん状態での撮影は予想もできないくらい大変だったと思います。
役への入り込み具合が凄まじいすごい俳優さんです。
モーションキャプチャの第一人者として知られているようで、キング・コングや猿の惑星など様々な映画で活躍しています。
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