アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング @nero

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こんにちはこんばんは、neroでございます。

今回は2018年アメリカ公開の映画、「アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング」(原題:I Feel Pretty)の感想です。

ものすごくザックリ言うと、コンプレックスを抱える人たちが織りなす軽快なラブコメディです。

あらすじ

OLのレネーは自分の容姿にコンプレックスを持ち、仕事も恋愛も積極的になれずにいました。そんな自分を変えたい思いから、ジムに通いダイエットを始めます。ある日ジムでのトレーニング中に頭をぶつけてしまい、気絶してしまいます。介護室で目を覚ますと、レネーは絶世の美女に変身していました!(と、本人が思い込んでいるだけで全く見た目は変わっていません)。美女になった(繰り返すが、思い込んでいるだけ)レネーは自信に満ち溢れ、恋愛も仕事もアグレッシブに行動できるようになり、レネーの生活や人間関係は大きく変わっていくのでした。

「自分に自信がつく」ことはこういうことじゃない…

何よりもまず最初に言いたいことは、このレネーという女性、見ていて結構イライラします笑。

設定はとても面白いです。本人が美女になっていると思い込んでいる”だけ”のため、演じている女優も、幻想前のレネーのままですし、レネーの調子の乗りようもコメディタッチでテンポがいいです。レネーが参加するビキニコンテストのくだりなんかも、アメリカっぽさがあっておもしろいです。

が、こやつ自分が美女であることを鼻にかけまくります。「自信がついた」というよりも、ただただ性格が悪くなっただけとさえ思います。自分に自信が持てずにいたころ唯一気の許せる親友だったジェーンたちにさえ、小馬鹿にするような言動をとり始めました。コンプレックスを抱く人の辛い気持ちはよく知っているはずなのに、あのとき自分がやられていたら一番傷ついていたであろうことを、あろうことか親友に対してやってしまいます。

このシーンに関しては、コメディタッチだけどイライラが強すぎて笑えませんでした笑

自分に自信がつくって他人を卑下して自分を高めることじゃないですよね…

レネーは自分の容姿に強いコンプレックスを抱き、そのせいでずっと物事に積極的になれずにいました。この反動から、レネーは容姿さえよくなれば人生はうまくいくと思い込んでいたようですね。

この映画にはレネーのほかにもいろんなコンプレックスを持つ人たちが登場します。超絶美人だけど、好きな人に振られそうになっていることにひどく落ち込んで悩んでいるマロリー、美人で大企業のCEOでありながら、高く弱弱しく聞こえる声にコンプレックスを持つエイブリー、内気な性格から周囲とうまくコミュニケーションを取れないでいるイーサンなどなど。

性格的な問題であったイーサンはともかく、レネーの言う美女であるマロリーやエイブリーでさえも、悩みながら過ごしていました。

最後にはレネーの幻想が解け、元のコンプレックスを抱いていた容姿に戻ってしまいます。レネーはまた自分の容姿を気にして、人との関りを避けようとします。しかし、すでに彼女を取り巻く人間関係は、彼女を一人にはさせませんでした。

一流の化粧品会社で活躍し、CEOであるエイブリーからも一目置かれ、遠くで眺めているだけだったマロリーとも仲良くなり、心優しいイーサンとも恋仲になることができました。

彼女は幻想を見ていましたが、現実として彼女は元のコンプレックスを抱いていた容姿のままでこれらを達成しているのです。

結局、見た目が人生を決めるわけではないということですね。行動や振る舞いで人の魅力なんていくらでも変わります。最後にはレネー自身も、自分のことを認めることができました。

自分の人生を決定づけていたのは容姿ではない!と気づけたことはレネーにとって大きかったですね。(親友とも仲直りできてよかったです…)

この映画のここがよかった!

個人的にはレネーの恋愛劇よりも、高級化粧品を扱う会社に一般層であるレネーが入社することで、新しい風を吹かせていくという一連の流れが面白かったです。

こういうのって現実にもありそうじゃないですか。一般層であるユーザー目線からの考えを持つレネーのアイデアによりこれまでにない切り口を生み、これを契機に社内のレネーに対する評価は上がっていきました。彼女を取り巻く人間関係が広がっていく展開は見ていて気持ちよかったです。

ビジネスもののサクセスストーリーという側面から見てもいい味が出る設定だったと思います!

また、「美人になった」という設定に対して、レネーだけの思い込みであることを重視して途中で「美人女優を起用する」ということはせず、一貫して一人の女性が演じています。見た目も何も変わっていないのに、イケイケでなんかやってると、映画鑑賞者もレネーの周囲の人間と同じ思いで鑑賞できます。設定としてはかなり良質でした。

私は途中イライラしてしまいましたが、映画のまとまりとしては設定も含めてきれいにまとまっており、テンポよく鑑賞できました。

総評して☆3つ!ですね笑

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