アマンダと僕 @neo

3.5
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こんばんは、neoです!

本日紹介するのは、2018年公開のフランス映画「アマンダと僕」(原題/AMANDA)。先ほどアマプラで観終わったばかり、ほやほやの感想をお届けします!

あらすじ

パリの街で穏やかな毎日を送る主人公ダヴィッド。観光客の案内や植木の枝切りといった仕事をしながら、姉サンドリーヌとその娘のアマンダに会いに行ったり、仕事先で出会ったレナと恋に落ちたり。そんな平凡でありながらも幸せの日々が、ある日突然テロによって壊されます。サンドリーヌが亡くなってしまい、残されたダヴィッドはアマンダの後見人となるか悩みますが…。

感想

最初から最後まで、あくまでも日常を丁寧に描いている映画だなぁと思いました。例えばお葬式や裁判など結構大きなイベントというか普通はじっくり描きそうなところが、話には出てくるもののシーンとしては存在しないんです。本当に日常だけに焦点を当ててあるのが新鮮でした。

あとはあれですね、圧倒的に説明が少ないです。説明的なシーンというのもそうだけど、この人誰?突然出てきたけど?みたいなことが何度かありました(笑)これがフランスクオリティ(適当)。

でもまぁ観ていくうちに馴染むっていうか、途中からもうわけわからんみたいなことにはなりません。ご安心ください。

まだ余韻が残っているまま書いてるんですが、とりあえずね

主人公のダヴィッド、めっちゃくちゃ良い人…(涙)

仲の良かったお姉さんを亡くしただけでなく、同じテロで恋人(レナ)と友人も重傷を負ってしまい、レナとはこれから始まっていこうかって段階でお別れ。片腕が不自由になって以前と同じように都会で暮らしていくのがしんどくなったレナが田舎に帰るのです。もうね、ダメージが計り知れないレベルです。駅でロシア人夫婦を迎える前に涙が止まらなくなってるシーンは私も泣きしました。そんな中の、アマンダをどうするか問題。

アマンダはまだたったの7歳です。

お母さんを突然亡くしてひとりぼっちになってしまうアマンダに必死に寄り添おうとするものの、ダヴィッドさん不器用だからうまい言葉とか出てこないんですよね。アマンダが泣いちゃった時なんか思いっきりオロオロしてる。どうにかかける言葉もそれじゃない感満載。子育てする自信がない…と施設に入れることも検討します。

が、

葛藤しながらも、アマンダと日々を過ごしていくうちに、引き取ることに決めます。決断する前ですが、テロのことで取材を受ける中で「子どもがいるなら教えてほしかった、子どもは感動のストーリーに欠かせないネタよ」みたいなことを記者が言ったときに即刻取材を中止させたところとか愛を感じました。

そして田舎に帰っちゃったレナにも片手で弾ける小さな電子ピアノをプレゼントしたのち(レナは元々ピアノの先生でした)、会いに行って一緒に暮らそうと言います。

最後にはずっと避け続けていた母親にも会います。

大切な人を失ってもがきながらも真っ直ぐ生きていき、いつでも優しさを忘れない彼の姿は心にくるものがありました。

で、タイトルにもなっているアマンダちゃん。

この子もね、めっちゃくちゃ良い子…(涙)

健気なんですよね。何もかも。わがまま言ってみたりもするけどそれで反抗してわーってなったりしない、自分の中で堪えて、大人の言うことを聞くところだったり、誰も責めることなくただひとりで泣いているところだったり。

途中ダヴィッドがレナに「アマンダの強さに驚く」と話すシーンがありますが、本当にそう思います。たったの7歳なのに現実を受け入れている。

ほとんど大声をあげたり喚くことないアマンダが唯一本気で怒ったのは、ダヴィッドが勝手にサンドリーヌの私物を捨てた時で、これも胸が熱くなりました。

瞳が透き通っていてブロンドの髪も綺麗で笑顔が抜群にかわいかったー。

どん底のつらい状態でも変わらずそこにある日常は、救いでもあり残酷でもあります。心が追いついていなくても時間は流れていく。それでも自分を見失うことなく懸命に過ごしていればいつか光は差す…。そんなことを教えてくれた映画でした。

余談ですが、昔フランス語を数年習っていたのでフランス映画だと結構会話のフレーズが聞き取れておもしろいです。この映画は日常会話だらけだから勉強にも良さそうだなぁと思いました♪

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